スマートを某ヤフオクで、購入されたというお客様で、購入して1週間でエンジンがかからなくなったという事で、JAFに依頼して積載車で当店まで運んでいただきました。
バッテリーを新品に替えても、エンジンがかからないとの事でした。
実際、ジャンプしてもセルが回らなかったので、エンジンがロックしてかからないのかもと思いながらも、まず電気系統チェック。
原因は、オルタネーターがロックしていました。
▲左写真=交換完了後、新品オルタネーター。 / ▲右写真=外したオルタネーター
上の写真を見ていただいてお分かりのように、下回り全体が錆び錆びです。
札幌販売店シールがございましたので、寒冷地で使われていたと思われます。
消雪剤等の影響で寒冷地仕様の車は、下回り錆びている車は多いのですが、
この車は、さらに、湿り気の多い場所に、長く放置されていたと思われるほど錆び錆びです。
もちろん、寒冷地で使われていた車すべてが、サビがひどいという事はありません。
日頃のケアの問題です。
1.寒冷地以外でも、車がぬれたら、走って乾かす。
2.下に水溜りの出来るような場所に置かない。
この二つが、スマート以外でも車の状態を保つ鉄則なのです。
オルタネーターを解体してみました。
驚く事に
ベアリング部分がダメになっているのではなく
銅線が巻かれているコイル部分の、
銅線が錆びて緑青ふいて膨れ上がり、
マグネット間のクリアランスがなくなり、
接触してしまい、錆び付いて、
まさにロックしていました。
それともうひとつ、2001年モデルの車両に付いているオルタネーターは、
フェラーリ等で有名な、MAGNET MARELLI社製。(写真左)
交換した新品のオルタネーターは、日本電装。(写真右)
メーカー的にはこれで安心です(笑)。
ユーロ2、ユーロ3、ユーロ4とスマートのエミッションシステムは進化していますが、
それにあわせてコンピューターも進化し、
オルタネーターからの信号も直接コンピューターが拾うように変更になっています。
2000年モデルでは、その配線すらないのですが、
2001年モデルの途中から、配線が用意されています。
日本電装製の新しいオルタネーターをつける際には、
ただパーツ交換しても、充電しませんので、
オルタネーター交換時には、注意が必要です。